令和7年度大学入学共通テスト~「情報」の追加について

令和7年度から、大学入学共通テストに「情報」の科目が追加されます。

毎年のように、内容が変わっていく大学入試テスト対策に受験生も親御さんも困惑しますよね。

我が家も、子供が来年受験生(受験は令和8年度)になるので、大学入学共通テストに「情報」が追加されることについての説明会に参加してきました。

そもそもなぜ「情報」が入試に追加されるのか

ここ数年、世の中の「データ」を取り巻く環境は著しく変化しています。

パソコンやスマホの普及で、様々なデータを収集したり、処理したりすることが簡単にできるようになってきています。

企業としては、こういった膨大なデータを扱うことができなければ、消費者の動向を分析して知ることができなくなっているため、データ処理と情報分析が必要不可欠になってきています。

しかし、こういったデータを収集する方法を知っていたり、分析したりする能力を持った人材はなかなかいないのが現実です。

そのため、データを活用できる人材が就職では求められるようになります。

企業が求めるということは、大学に求められるということになりますが、情報に特化した学科がある大学は限られています。

こういったことから、全ての学生にこのデータを処理する力を付けてもらうために、「情報」を試験科目に追加して、本格的に学習を指導していこう、ということだそうです。

令和7年度の「情報」科目の位置づけ

令和7年度の大学入試共通テストから、新たに「情報」の科目が追加されます。

しかし、以下の理由から、配点しない、また配点しても比重が低いという大学も多いようです。

我が家の子供の目指す大学では、令和7年度は受験は必須ですが、配点はしないそうです。同点者がいる場合の判断に使う程度だそうです。

令和8年度からは配点はするが、他の科目に比べて半分以下程度の比重になるそうです。

●配点しない理由①

はじめて導入されるので難易度等の傾向がつかめず点数が不安定になることが多い

●配点しない理由②

過年度生は受験を目的とした授業を受けていないので大きく差がでてきてしまう

以上の理由から、令和7年度は配点はされてもそこまで比重は低いことが多いようです。

とはいっても、勉強しないわけにはいきませんし、子供にとって科目が増える負担は重いですよね・・・。

「情報」でどのようなことを学んでいるのか

中学校・高校の「情報」の授業でどのようなことを学ぶのでしょうか。

主に中学校と高校で行われており、情報社会で必要とされる基礎的な知識やスキルを学ぶことを目的とします。以下は一般的な「情報」の授業内容の概要です。

中学校

1.情報の基礎

●情報とは何か:情報の定義や役割、データと情報の違いについて学ぶ

●情報社会と私たち:インターネットやSNSが普及した社会における情報の重要性、情報社会の特徴や課題について

2.情報の活用

●PCの基本操作:文字入力、ファイルの保存、インターネットの利用など、PCの基本的な使い方を習得

●表計算ソフトの活用:表計算ソフトを使ったデータの整理や簡単なグラフ作成等を学ぶ

●プログラミングの基礎:簡単なプログラミングを通して、論理的思考や問題解決能力を養う

3.情報の発信と共有

●情報発信の方法:文書作成ソフトやプレゼンテーションソフトを使って、情報を整理し、効果的に発信する方法を学ぶ

●著作権と情報モラル:インターネットでの情報発信において、著作権やプライバシーの保護、ネットリテラシーについて学ぶ

高校

高校ではより専門的な内容が取り扱われます。2022年度からスタートした新学習指導要領では、高等学校の「情報」は必修科目となり、「情報Ⅰ」と「情報Ⅱ」の二つの科目が設定されています。

1.情報Ⅰ

●情報社会の特性:情報社会の構造や影響、情報の流通とその理論的な側面を学ぶ

●プログラミング:プログラミングの基礎として、アルゴリズムの概念や、プログラムを作成するための基本的な技術を習得する

●データ活用:データベースの利用方法や、ビッグデータ、AI(人工知能)などの基礎知識を学ぶ

●情報セキュリティと情報モラル:個人情報保護、セキュリティ対策、インターネットでの安全な行動について学ぶ

2.情報Ⅱ(選択科目)

●高度なプログラミング:より複雑なプログラムの作成や、システム開発の基本について学ぶ

●情報デザイン:効果的な情報発信のためのデザインや、マルチメディアコンテンツの制作を学ぶ

●ネットセキュリティと情報セキュリティ:インターネットの仕組みやネットワークの構築方法、セキュリティの技術について学ぶ

 

まとめ

令和7年度から「情報Ⅰ」が大学入学共通テストに追加されますが、まだ数年は受験科目としての比重は高くないようです。しかし、「情報」は現代社会で必要不可欠な情報リテラシーを身に着けることができる科目のため、今後重要視されていくと思われます。PCの基本操作から、プログラミングや情報セキュリティ、データ活用に至るまで、幅広い内容をカバーする科目であり、これらのスキルを身につけることで、情報社会での適切な行動や、将来の職業選択に役立つ知識を得ることができるようです。

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